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#3 お宮参りで必要な“持ち物”

【特集:お宮参り】#3

赤ちゃんが生まれて最初の晴れの場となる「お宮参り」。赤ちゃんがすくすくと成長することを祈る大切な行事です。実はお宮参りの際には、祝着や初着(産着)と呼ばれる衣装以外にも、持参しておくべきものがあります。そうした大事な持ち物について、東京・東日本橋にある創業66年の特撰呉服卸「丸中」の中野早人さんにうかがいました。

◆初着以外に持参すべきものとは?

「お参りされる際は、お子さんにベビー服や着物を着せてあげますが、そのほかに、頭巾もしくはフード、よだれ掛けを付け、その上から祝い着である初着を掛けるというのが一般的です。そのほか、扇子やお守り袋、でんでん太鼓、いぬ張子といった、縁起のいい小物を持参するといいでしょう。ただし、それらは必須の持ち物ではありません」(中野さん)

赤ちゃんの肌はデリケート。特に、日差しの強い季節や時間帯では、頭巾やフードは付けてあげた方がいいでしょう。また、よだれ掛けも、初着を汚さないために用意しておくことをおすすめします。

ちなみに、フードやよだれ掛けは、普段お使いのもので大丈夫。ただし、お宮参りの際に写真を撮ることなどを考えると、後々、使えるものでもあるので、新調するのもいいでしょう。

◆のし扇子やお守り袋などは必要?

「一般的なのは、でんでん太鼓、犬の張子、末広と呼ばれる扇子、のし扇子、お守り袋の5点。ただし、のし扇子やお守り袋などの小物を持参するかどうかは、地域によってまちまちです。それぞれ、お子さんの成長を願い、お守りの意味も込められたものですね」(中野さん)

例えば、犬の張子には「犬の子のように病気をせず、すくすくと育って欲しい」といった思いが込められています。

また扇子は、末広がりの形をした縁起物であり、赤ちゃんの名前や生年月日を記入します。そしてお守り袋は、赤ちゃんが初めて神社からいただくお守りを入れるための袋。後々まで取っておくといいでしょう。

◆小物はどうやって持参する?

「抱っこした赤ちゃんを覆うように、初着を掛けます。このとき、初着の付けひもの一方を、おばあさんやお母さんの肩側から、そして他方を脇から通し、背中で蝶結びします。この付けひもの結び目の近くに、のし扇子やでんでん太鼓、犬の張子などをつるすのが一般的です」(中野さん)

犬の張子やでんでん太鼓などは、出産時にプレゼントとしていただく場合もあります。それらをお宮参りの際に持参するといいでしょう。また、今では3点や5点の持ち物が、セットになったものも販売されています。必ずしも必須のものではありませんが、持参しておくと縁起がよく、見栄えもいいですよ。

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19.06.04
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